南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応

2018年12月25日、内閣府は、「南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応のあり方について」という報告書を公開しました。

報告書は、大規模地震につながる可能性のある異常現象を ①半割れケース ②一部割れケース ③ゆっくりすべりケース の3パターンに分けて対応を方向性を示しています。

これは、確度の高い地震予測が困難なことから、前兆現象をとらえた可能性のある科学的知見を、いかに防災に生かすか、という視点でまとめられたものです。

政府は、今年度中に想定震源域内に向けたガイドラインをまとめ、対象となる各自治体は、そのガイドラインに沿った具体的な対策を講じることになっています。

1.半割れケース

半割れケースとは、南海トラフの想定震源域内のプレート境界において、M8.0以上の地震が発生した場合です。

このような事象が起きた場合、企業は

①不特定多数の者が利用する施設や危険物取扱施設等について、出火防止等の施設点検の実施

②大規模地震の発生時に明らかに従業員の生命に危険が及ぶ企業の場合、それを回避する措置を実施

③上記以外の企業は、日頃から地震への備えを再確認等警戒レベルを上げる。

④地震に備えた事業継続にあたっては、一時的に企業活動が低下しても、後発地震が発生した場合にトータルとして被害軽減・早期復旧できる措置を推奨

2.一部割れケース

南海トラフの想定震源域内のプレート境界において、M7.0以上、M8.0未満の地震が発生した場合です。

3.ゆっくりすべりケース

短期間に、プレート境界の固着状態が変化しているような、通常とは異なるゆっくりすべりが観測された場合です。

2、3のケースでは、ケース1の、③、④の対策をとることを推奨しています。