DMATの活躍-北海道胆振東部地震

10月5日から9日まで北海道に行ってきました。9月6日に発生した胆振東部地震からちょうど1か月、まだ余震も続いている最中で、しかも台風25号が通過中とあって、さすがに観光客も少なく、3連休にもかかわらずどこも静かな感じでした。

滞在中、ホテルで読んだ10月8日の北海道新聞朝刊には、地震によってブラックアウトに襲われた道内の病院が、自家発電や救急搬送を繰り返しながら、入院患者を守ったことの詳細な記事が掲載されていました。

その主体となったのがDMAT(災害派遣医療チーム)です。
9月6日3時7分の地震発生直後、午前4時50分には、道庁にDMAT調整本部、道内の10の各総合病院にDMATの活動拠点本部が設置されています。

今回の地震の最大の特徴は、苫東厚真火力発電所の被災によって、全道のブラックアウトが引き起こされたことです。各病院には、人工呼吸器が止まれば、呼吸が不能になる患者が大勢入院していました。
災害が発生すると、災害によって負傷した人たちの救急医療をまず思い浮かべますが、医療機関にとっては、入院中の患者の継続的ケアも、同時にのしかかってくる重要課題です。

同新聞によれば、6,7日の2日間で、札幌、室蘭の計12病院の筋萎縮症側索硬化症や意識障害などの患者80名が、DMATの作成した搬送計画に則って転院搬送されたということです。

こうしたすばやい救助活動を取り仕切ったのが、東日本大震災や熊本地震での活動経験をもつ厚労省DMAT事務局次長の医師でした。しかし、その次長にしても、ブラックアウトは初めて経験する事態、各病院の非常用電源が刻々と減少していくなかで、まさに綱渡りの状況だった、と語っています。

災害時には、避難所への避難も含めて、慢性病患者を中心に災害関連死を誘発しやすい過酷な状況となってしまいます。今回の災害で、こうした災害弱者を守るために、DMATが大きな役割を果たしたことはすばらしいことだと思います。

同新聞によれば、厚労省は、DMAT体制を強化するために、2019年の概算要求で、18年度の2倍の関連予算を盛り込んでいるということです。