「H7N9」型鳥インフルエンザの脅威

11月3日、4日にかけて、NHKの朝のニュースおよびEテレ「サイエンスZERO」が、中国で患者が増えて続けている「H7N9」型鳥インフルエンザについての報道を行いました。

2013年以降、中国で広がりを見せているのが、この「H7N9」型の鳥インフルエンザです。「H7N9」型ウィルスは、ヒトに感染しやすいという特性を持ち、2013年から5年間で感染者数1567人、死者数も615人に上っています。10年ほど前、パンデミックの可能性を恐れられていた「H5N1」型が、1997年以降で感染者数860人、死者454人であるのに比べると、その威力のほどがわかります。鳥インフルウィルスのなかでは、最強のウィルスということです。

従来は、家禽類に直接接触した場合に感染し、ヒトからヒトへの感染(新型インフルエンザ)はないとされてきましたが、東京大学医科学研究所による2匹の小動物を使った実験では、飛まつ感染による死亡が確認されました。今のところパンデミックを引き起こすほどの力はない、ということですが、ウィルスは突然変異する可能性もあることから、その可能性も否定できないようです。

「H7N9」型は重症化しない場合もあるため、実際の感染者はもっと多いだろうと予想され、怖いのは、感染者に自覚がないまま日本国内に渡航してきた場合です。「H7N9」型が新型インフルエンザとなった場合、まだワクチンが用意されていないため、2千万から3千万人の感染者がでることも予想されているようです。

今のところ、中国以外に広がりを見せてはいないようですが、渡り鳥の糞の調査など、関係各機関では注意深く対応しているとのことです。特にアジアの玄関口である福岡では、宿泊施設や交通機関など万全の体制を敷く必要がありそうです。

厚労省は、備蓄している鳥インフルエンザのワクチンを、順次「H5N1」型から「H7N9」型へ切り替えていく計画を立てており、最終的にはすべてを置き換える方針です。

鳥インフルエンザ