第 21 作 寅次郎わが道をゆく・第 43 作寅次郎の休日

今回は、第 21 作・寅次郎わが道をゆくと、第 43 作・寅次郎の休日の二つの作品のロケ地を旅した。
取材日は、2008 年 7 月 13 日である。

先ずは、第 21 作のロケ地である田の原温泉を紹介しよう。

寅さんは柴又に久々に帰ってくる。夕飯時、病気がちのおいちゃん(下条正巳)を気遣い、とらやの将来のこと(経営戦略?)を話すが、だんだんエスカレートしていき周りはすっかりしらけてしまう。その後タコ社長(太宰久雄)との取っ組み合いを演じ、
“夏になったら鳴きながら必ず帰ってくるあのつばくろ(燕)さえ、何かを堺にぱったり帰ってこなくなることもあるのだぜ。チキショー、もう二度と帰って来ねーぞ!”と、 捨て台詞を吐いてまた旅立ってしまう。田野原温泉

寅さんは九州に渡り、阿蘇の大観峰、矢部町の通潤橋を経て、この南小国町の田の原温泉を訪れる。田の原温泉は有名な黒川温泉のすぐ隣(下流)。黒川の華やかさと違い、こちらはひっそりとした佇まいである。
先ず映像に出てくるのが、この共同浴場である。今も当時のまま残っている。右が女性用、左が男性用の浴場となっている。残念ながら訪問した時間帯は、ちょうどお湯の入れ替え中で入浴は叶わなかった。
しかし、すぐそばの露天風呂には入ることができ、しばし当地の湯に心身も揺んだ。

田野原温泉2

寅さんはその後ここでしばらく過ごすことになる。
写真の少し川上の小さな橋(鉄馬の左のバックミラーの左に小さく写っている)の上で、ござを敷き、地元のおばさんと一緒にお茶を飲んでいる。そして川の土手には牛(熊本特産のあか牛)を放し飼いにしている・・・。のどかな風景をかもし出している。

この後、この近くの千年杉を訪れ、三枚目役の留吉(武田鉄也)と出会う。武田鉄也のネイティブな九州弁(正確には博多弁)が九州人には心地よい。そして舞台は東京へと変わっていく・・・。
ところで、この作品の前の年(1972 年)に公開された「幸福の黄色いハンカチ」でも武田鉄也が似たようなキャラで登場している。同じ山田洋次監督作品なので、監督に気に入られたのだろう。

さて、続いて第 43 作の舞台である日田の紹介である。
先に第 42 作の佐賀編を UP しているが、この作品は満男(吉岡秀隆)の泉(後藤久美子) への恋物語の続編である。舞台は引続き九州である。

三隅川

満男と泉は日田に到着し、父の仕事場を訪ねる。その場面が丁度このアングル。筑後川の上流・三隈川のほとりである。当時の映像と同様に、屋形船の屋根が下のほうに写っている。
その後、二人は父の家に会いに行く。

三隅川2

そして、満男と泉は父と別れ、泉が泣いている。するとすぐそばで、寅さんと泉の母が川のほとりのベンチに座っている。4 人は、丁度この場所でばったり会うことになる。
この後、4 人は旅館で家族のように過ごしていく・・・。